デスマスクに、シュラに、私。

多分コレって、珍しい組み合わせだと思うのよ。

いや、別にね、男二人女一人の組み合わせがどうのって話じゃないの。

「恋人一組 + 友達一人」って組み合わせもありだと思うし。

ただ、その恋人っていうのが「私と男性二人のうちのどちらか」、じゃなくて「その男性二人」って言うことが珍しいと思うわけで・・・。

まあ私には、自然なことなんだけど。

傍から見たら、多分不思議だと思う。






「んだよ、 。ジロジロ見やがって。」

「ん?いや。良い男だな〜と思って。」

「な〜に、今更なこと言ってやがんだよ。
 まあ、そんなこと言っても何もでねえぜ。
 俺様は、シュラのもんだからな。」

「おあつ〜ございますね。」

「羨ましいだろ。」






にやけた笑みを貼り付けたまま、デスマスクは隣に座るシュラの肩に手を回し・・・。






バキッ






「あ〜、よく飛んでる。
 手加減してあげればいいのに。」

「図に乗らせると後で(夜が)厄介だ。」

「どういう風に?」

「・・・・・・。」

「どういう風に?」

「・・・・・・。」

「どういう・・・。」






手刀スタンバイ。

でも、頬は紅かったりして。






「ごめんなさい。
 もう詮索しません。」

「分かれば良い。」






照れ隠しで、視線をはずすシュラ。

ティーカップに手を伸ばし、口をつけた。


その動作を、ボーっと見詰める





「何だ?」

「ん〜、シュラも良い男だな〜と思って。」

「どうした?さっきから。
 また、 と喧嘩でもしたか?」

が悪いんだもん。
 今度こそ別れる。」

「そんなこと言ったら、 が悲しむぞ。」

「”自分以外で、私と付き合おうなんて奇特な人間は居ない”だって。
 傲慢だよね?」






顔を膨らませてご立腹の

も)仕方が無いなと、 の頭をポンポンと叩きながら慰めるシュラ。






「そんなに私、魅力ないかな?」

「そんなことは無いだろう。」

「でも、デスマスクもシュラも私のこと見てくれないじゃん。」

「そりゃ〜仕方が無いだろう、シュラはオレにラブラブなんだから。」

「あっ、復活してきた。」

「嘘を言うな。嘘を!!」

「つれねえな〜。俺はシュラにメロメロ(死語)だって言うのに。」

「デスマスクは、シュラの為ならなんだって出来るんだよね〜。」

「おうっ。
 何なら、おみ足にキスでもいたしましょうか?」






笑いながら、シュラの足元へ跪くデスマスク。






「馬鹿なことはよせ。」






蹴り






「あ〜、今度は良く転がってるね〜。」

「アレの場合は、殆ど自業自得だ。」

「ねえ、シュラは自分の想っている人に好きって言われて嬉しくないの?」

「いや・・・それは・・・。」

「偶には素直に受け入れてあげればいいのに。」

「デスマスクだぞ?
 そんなことしたら、何をされるか、いや、何をさせられるか想像するだけで眩暈がするわ!!」

「ふ〜ん。
 別に、シュラの想い人がデスマスクだなんて言ってないんだけどね〜。」

「くっ・・・・・・。」

「いやん。シュラ、真っ赤だよ。
 可愛い〜♪」

「うるさい。」






片手で顔を隠して、それでも耳まで赤かったりするシュラ。

真面目な人間ほど、からかうと面白い。






ケラケラと が笑っていると、復活してきたデスマスクに叩かれた。






「あんまり、オレを抜かしてシュラと楽しそうにしてんじゃねえぞ。」

「何?やきもち?」

「悪いかよ。
 シュラはオレのもんなの。
  もそろそろ気を利かせて、恋人二人っきりにしろよ。」

「あの馬鹿のことは気にしなくていいが、だが、そろそろ戻った方が良いんじゃないか?
  が心配してるぞ。」

「・・・・・・じゃあ、帰る。
 別に、 は関係ないからね。
 帰りたくなったから帰るだけだからね。」

「分かってるよ。
 気をつけてな。」

「じゃあね。」






「あっ。」

「「?」」

「デスマスク、耳貸して。」

「んだよ。さっさと帰れよ。」

「良いから良いから。
 あのね、シュラの想い人はデスマスクだって。
 良かったね。」

に言われなくても知ってるよ、バーカ。」

「それは、ご馳走様。
 でも、嬉しそうよ?」

「お前ら、何をコソコソ話してる?」

「何でもねーよ。」

「シュラも、耳貸して。」

「何だ?」

「偶には、素直にならなくちゃ駄目だよ。」

もな。
 さっきから が外で待ってるぞ。
 早く行ってやれ。」

「ん、じゃあね。」












「なあ、さっき と何話してたんだよ?」

「お前こそ何を話していたんだ?」

「シュラの想い人の話。」

「んなっ!?」

「シュラの想い人って誰?」







目の前には、紅い二つの眼。

真直ぐ自分を見詰めている。

自信満々で鼻に付くこともあるが、それに惹かれるのだから仕方が無い。

『偶には、素直にならなくちゃ駄目だよ』

そう言う時もあるものか。

フッと自嘲的な笑みを漏らして。






「お前だよ、デスマスク。
 知ってるだろ?」




END





■毎回のヒム★による暴走コメント■
激萌。
一言で表すと「激萌」。
見て下さい、おそらく世界初の蟹山羊夢小説です!!(笑)
まさか蟹山羊で夢小説が読める日が来るとは思いもよりませんでした。
目の前で繰り広げられる、めくるめく蟹山羊の馬鹿っプル具合
………素敵すぎです…!!

私、目の前で実際にそんなことがあったら死にます。
萌えで死ねます

だって蟹が山羊にMEROMERO(阿頼耶識調に)なんですよ!!!
想い人が「お前だよ」なんて山羊に言われたら、それだけで黄金一の攻撃力を誇りますよ!

そんなことを言われてしまった後のデスマスクさん(23歳独身、恋人有り)
の状態がどうなるのかが非常に気になります。


卯さ様、ありがとうございました!!!









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